KACHOU MUTANⅢ

今回のテーマは仙界。錦山窯に代々伝わる不思議な人物の絵柄をアレンジして、新作の蓋付カップの中に組み込みました。大きなツマミと愛らしい形状の取っ手とのミスマッチが、アンバランスで不思議な雰囲気を醸し出しています。絵柄の主役は仙人。空想の世界を、ある時は軽やかに飛翔し、ある時は怪しく蠢く、どこかユーモラスなこの伝説の人々は、現代に蘇り私達に何を語りかけてくれるのでしょうか。今回は、錦山窯の伝統技法だけではなく、古くから伝わる伝統意匠を多くのアーカイブの中から探し出す作業から始めました。ポップな色彩と確かな伝統技法で描かれた、妖しくも愛らしいカップ達は、慌しい現代の生活から逃避し、絵を読み解く面白さと束の間の気分転換をきっともたらしてくれると思います。

KACHOU MUTANⅡ

この色彩豊かで不思議な形態をした器は、手に取ったひとりひとりがアーティストとなりラグジュアリーなライフスタイルを自由に演出するための商品となっています。

百十年の歴史と培われてきた職人の伝統技法により一つひとつ丁寧に装飾されたこの美しいアイテムは、自由に組み合わせることによって、世界に一つだけのアートピースを作り上げることができるのです。 

今回は、今までの華鳥夢譚シリーズに、新たにポットや小皿、球形の陶筥といった新アイテムを加え、さらに華やかで唯一無二の世界観を作り上げています。
百十年の歴史を持つ錦山窯の夢の世界を、ユニークでオリジナリティあふれる世界に自らの手で作り変えてみませんか。

KACHOU MUTAN

グラスや鉢などが積み重なりできるこの美しい造形は、錦山窯がこれまで受け継いできた伝統技法と意匠を詰め込んだ標本のようなイメ ージを表しています。 ひとつひとつのアイテムが塔のように積みあがることで生活空間の中に変化が生まれ、 またテー プルに並べた時に賑やかになるようかたちにバリエーションをもたせてあります。“古き良き” 伝統工芸と“現代”の生活との関係性の中に、新しい豊かな気分が生まれることを期待して製作した錦山窯のアートピースです。

孔雀 KUJYAKU

古代インドでは羽を大きく広げ華麗に振る舞う孔雀の姿を、この世で最も美しく尊厳のある烏として崇めてきました。紺青や緑青色で描いた姿に金彩を施された孔雀は、どこか怪しげでまばゆい光を放っているようです。錦山窯のアーカイプの中に多く用いられる孔雀の羽の柄を金泥を用いた繊細な伝統技法で表現するとともに、大胆な文様を金箔でも表現しました。

富貴 FUKI

牡丹の花は、楊貴妃が花の主として愛し、夜の宮廷で牡丹に群がる蝶を捉えてみればそれが黄金だったと言う逸話があるほど愛でられた華麗な花。小さな丸いつぼみと美しい大輪の花を咲かせることから、幸福や富貴の象徴とされています。花で埋め尽くす「花詰め」という昔から錦山窯に伝わるスタイルに落とし込んで表現をしました。

跳鯉 CHORI

急流を登りきる鯉は、 登竜門をくぐり天に昇ってついに龍になる。 そんな姿を描いた図柄は立身出世を願う思いを表しています。 柔らかく立体感のある表現で飛び跳ねる鯉を描いています。

胡蝶KOCHOU

蝶になったのか、 それとも蝶が自分になったのか。艶やかな色の衣装をまとい天空をひらひらと舞う蝶の姿は、 白昼夢の中に誘われているようです。昔から錦山窯に伝わる蝶の文様を、 豊かな彩色の上に金彩を施し表現しています。