Rim

錦山窯の飾皿に縁取られる模様とお料理とのコラボレーションを、日常生活で楽しめるプレートとボウルです。内側は九谷の淡いグレイ色の素地をそのまま残し、フォークやナイフでもお使い出来ます。3パターンのリム模様をご用意いたしました。

ホワイトブレス
White Bless

錦山窯は、霊峰白山から日本海に広がる加賀平野の中程にあります。山々から上る朝日の清らかで神聖な光をモチーフとし描いたのが「ホワイトブレス」。白い色で描かれた模様は、錦山窯の「孔雀図飾皿」などの縁模様によく見られます。今回は新たに白と金だけで描いてみました。淡いグレイ色の九谷の素地に純白の絵具で描かれた模様は、光と陰影の微かなコントラストを生み出し、上品でエレガントな印象を与えます。

ウォーターアイ
Water Eye

飛び跳ねる鯉の姿に生命のたくましさを託した「跳鯉図の皿」。錦山窯でも鯉が滝を登る姿や、池から飛び跳ねる姿をよく描いてきました。その皿には水をモチーフとする縁模様がいつも付けてあります。それは水面の波紋や小さな渦や光の反射などを表しているのです。その模様に込められたスピリットを受け継ぎ、自然の美しさと煌めきを表現してみました。黒を背景に、金と青で波模様と渦を描いた、シックな色合わせの器となっています。

レッドアラベスク
Red Arabesque

牡丹の花は、楊貴妃が花の主として愛し、夜の宮廷で牡丹に群がる蝶を捉えてみればそれが黄金だったと言う逸話があるほど愛でられた華麗な花。小さな丸いつぼみと美しい大輪の花を咲かせることから、幸福や富貴の象徴とされています。花で埋め尽くす「花詰め」という昔から錦山窯に伝わるスタイルに落とし込んで表現をしました。

Falling Flower

錦山窯に伝わる名品の中に「色絵花詰手飾皿」があります。四季折々の花々が百花繚乱と咲き乱れ、金彩が施されている華麗な大皿です。そよ風が吹き、良い香りが漂い、蝶々が舞い踊っている様子を想像させるこの飾皿は、雪深い北陸の長い冬の間、春を待ちわびる職人の思いの結晶なのでしょうか。今回は、その中から薔薇、木槿、紫陽花、躑躅などを拾い上げ、天から舞い落ちてくるかのようなデザインにしてみました。器の地色にはテレピン叩きという今ではほとんど使われることのない技法を用い、アプリコット、ターコイズ、ココアの三色で展開しています。

Shugu

酒具をテーマに製作した一連のアイテムは、プロダクトデザイナーの吉田守孝を迎え、うつわそのもののかたちにこだわり製作しました。柳宗理のもとで長年学んだその手法は、模型を作ってひとつひとつのかたちを実物大で検証し、使いやすい造形の美しさを追求。何度も素地師と打合せながら、創り上げていきました。

Shugu

また「上絵研究会」を立ち上げ、職人とデザイナーが一緒に古作を掘り起こしアーカイブ制作を行いました。その作業過程で継承したい技法や表現について意見交換を行い、多様な伝統技法と意匠の中から上絵を選定しました。これらのアイテムは、近年使われなくなった「テレピン叩き」という手法に取り組んだ朱地草花文シリーズ、錦山窯の特長である金彩を盛り上げる「金盛」の技法を使ったシリーズなど、九谷らしさが色濃くでたものとなりました。

MIROKU

世界の人を救うと言われている弥勒菩薩。この小壷の香りで人を「救う=幸せにしたい」という願いを込めてミロクと命名しました。ミロクは日本古来のお香と小さな壺を合わせた新しい提案です。 現在ではあまり使われなくなった 「テレビン叩き」という伝統技法を用いて5種類の色で展開し、 金箔を使う金襴手という技法で繊細な模様を施しています。 錦山窯の特長を最大限に活かしつつ、小さな世界に香りをとじ込めました。