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錦山窯の仕事

昨年末から続いていたイベントがやっと落ち着き、ここで錦山窯の仕事について少しご紹介したいと思います。

 

華やかな九谷の世界のなかでも特に錦山窯は金彩の技法を得意としており、九谷焼の工房では極めて珍しく金粉を自家生産しています。

写真は工房で年に何回か行う金粉の製造の様子。

 

 

 

昔は少量の金箔を手でそれこそ毎日のように消していたのですが、肩を痛めるので先代からは独自のやり方を工夫して石川式攪拌擂潰機というちょっとマニアックな名称の設備を使って行っています。

特製の大きな乳鉢に切り回しと呼ばれる金箔の切れ端とにかわ・水を加え手で潰すように練ったのち、擂潰機で練っていきます。

 

 

その後水簸することで沈殿した金を取り出し、窯の上で自然乾燥させたものを鉢ですり潰せばやっと金粉の出来上がりです。

水簸・乾燥までいれて製造に3日間。

ちなみに金箔の単位はいまだに匁、一度に切り回しを約20匁使用します。

 

 

水簸中は金の微粒子が水面を漂い、なんとも言えないとても神秘的な景色が広がります、、、!!

 

 

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